日本の食料自給率問題とは

食料の多くを海外からの輸入に依存している日本の食料事情

日本の食料自給率は戦後大きく低下の一途を辿り、昭和40年度には73%だった自給率が、平成24年度には39%まで落ち込みました。米や砂糖などを除くほとんどの食料の自給率が昭和40年当時に比べて著しく低下し、その分を輸入に頼っているのが現状です。この数値は、世界の主要先進国の中でも最低水準に値します。
これは、私たちの食生活がこの数十年の間に大幅に変化したことが大きな原因の一つであると言われています。以前は米や野菜などの自給可能な食料を中心とした食生活でしたが、年々冷凍・加工食品や脂肪分の多い食品などの摂取量が増えています。そしてそれらの食品は、原料を輸入に頼っている場合が多いのです。
しかし、問題なのは冷凍・加工食品ばかりではありません。肉や卵、調味料など一見国産に見えるものでも、実は原料や飼料のほとんどが輸入品である場合が多く、自給率低下の一因となっています。そのため、日本の代表的メニュー「天ぷらそば」も食材の約80%は輸入品、という驚くべき現実があります。

食料自給率の推移

図:食料自給率の推移

海外からの食料の輸入増加が引き起こす問題

世界的な水資源の消費やCO2排出量増加

それでは、食料の輸入がこのまま増加すると、どのようなことが起こるのでしょうか。
大量の食料を輸入するということは、その生産に必要となる水資源も間接的に大量消費することになります。それは、世界の貴重な水資源に対して悪影響を及ぼすことになってしまうのです。また、食料輸送に伴うCO2の排出量増加も懸念されている問題の一つです。食料の輸入に、環境への影響という大きな問題が伴うことは見逃せない事実です

日本の農業や食料供給基盤の衰退

また、国産農産物の需要が低下すれば、国内の農地面積や生産者数が減少し、農業の有する機能自体が脆弱となり、ひいては日本の食料供給基盤そのものが揺らぎ始めます。日本の輸入食料は特定の少数国に依存しているため、相手国の食料供給力に非常に左右されやすいということも認識しておかなければなりません。

今、世界は食料価格高騰の時代へ

今、世界は類を見ない食料価格高騰の時代を迎えています。これは、世界人口の増加やバイオ燃料の需要増加などによって、食料の需要と供給のバランスが崩れつつあるためです。また、地球温暖化や異常気象頻発の影響で、農産物の生産条件が世界規模で悪化していることも要因となっています。この先、世界の食料事情はさらにひっ迫の傾向を強める見通しであると言われています。食料価格高騰などの影響は、私たちの生活にもすでに大きな影を落とし始めています。

世界の食料価格の推移図

図:世界の食料価格の推移
  • ※ 出典:農林水産省ホームページ/穀物の国際価格の推移
    http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/5-2.html

世界的な食料危機がおこると、我が国の食料供給に影響が及ぶおそれがある

国際的な食料価格が高騰すると、各国は自国の需給や物価安定を優先し、国外への食料輸出を抑制し、それにより、食料の多くを輸入に頼っている我が国においては、食料の安定的な供給に影響が及ぶおそれがあります。
このため、食料の安定供給については、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これに輸入及び備蓄とを適切に組み合わせて行なうこととしています。

日本の食料の未来の為に、今、私たちがするべきこと

私たちは、日本の食料自給率アップに向けて、今すぐ行動を起こさなければなりません。豊かな国産物を食べ、食べ残しなどによる食品廃棄を抑制することで、日本人の健康と、美しい環境、そして子供たちの未来を守ることにもつながります。具体的には、消費と生産の両面から食料を見直していくことが必要です。それは、政府や行政、企業ばかりではなく、国民を含めた日本全体が一丸となって取り組むべき課題です。
まずは、食料自給率の問題や食の大切さに気づくことから始まります。そして、私たち一人ひとりが考え、行動することで、日本の食料の未来を確かなものとすることができるのです。


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