年中行事と食文化について 年中行事と食文化について、季節ごとにご紹介します。長い歴史の中で培われてきた伝統文化。年中行事と食文化について、季節ごとにご紹介します。四季折々の伝統文化を楽しみましょう。

全国各地の行事食へ 春 夏 秋 冬

お正月

お正月とおせち料理
おせち料理は、おせちく(お節供)の略で、お正月や五節句(一月七日、三月三日、五月五日、七月七日、九月九日)などの季節の変わり目の日に、神様に食物をお供えしたのが始まりです。その後、お正月に用意する料理を指すようになったようです。お正月の意味は、五穀(米や麦など)の豊作をつかさどり、家と家族に「福運」をもたらす年神様をお迎えすることとされています。その年の神様をもてなすために、餅や農作物、海産物などさまざまなものを用意したお供え物が現代のおせち料理のはじまりと考えられています。
1月7日と七草がゆ
七草かゆ(七種とも書きます。)とは、1月7日に7種類の野草の若菜を入れて作るかゆで、中国から奈良時代に伝来し、平安時代(890年頃)には宮中の行事となりました。「せり(芹)、なずな(薺)、ごぎょう(御形)、はこべら(繁縷)、ほとけのざ(仏座)、すずな(菘)、すずしろ(清白)これぞ七草」という歌があり、これを食べると万病なく、年中の邪気を除くといわれています。
鏡開きと餅
鏡開きは、正月の間、年神様に供えた鏡餅を木槌などで叩いて割って食べ、一年間の無病息災を願う正月行事です。割るという言葉を避け、運を開くにちなみ「鏡開き」といいます。開くことで正月に区切りをつけ、その年の活動開始との意味もあります。

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節分と煎豆
煎った豆を撒き、自分の年齢と同じ数だけ食べる節分の豆まきは、室町時代に始まりました。豆が「魔滅」に通じるとして、煎豆を鬼(魔)にぶつけて邪気を追い払い、1年の無病息災を願うという意味があります。
節分と恵方巻き
  • 恵方巻は節分の夜にその年の恵方を向いて、家族そろって無言のまま巻き寿司を丸かぶりし、一年の健康や幸せ、商売繁盛を願うという関西の伝統的な食習慣のひとつです。
  • 恵方巻の習慣は、江戸時代末期から明治時代初期にかけて大阪の商人の商売繁盛の祈願事として始まったそうです。
ひなまつりとハマグリの吸い物
春が旬のハマグリは蝶番の所に凸凹があり、同じ貝の殻しかかみ合わないことから、良い伴侶に恵まれるようにとの思いを込めて祝い膳に潮汁として用意されます。
春の彼岸とぼたもち
春分は田植えや、種をまく時期にあたり、豊作を祈願してお供え物をします。お供え物の中には「ぼたもち」があり、表面を覆う小豆の赤が邪気を払い、1年を通して万病を防ぐと言われています。また、その名前の由来には、彼岸の時季に咲く牡丹の花の名が付いたとの説や、実入りが悪く売り物にならない米(ぼた米)で作ったからなどの説があります。

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端午の節句と柏餅
5月5日の端午の節句では、男児の誕生を祝い、柏餅やちまきを食べる風習があります。柏餅に使われる柏の葉は、新芽を出した後に古い葉が落ちるという特徴から、子供が跡を継ぎ、代々栄えるという縁起物として引き継がれてきました。
七夕と団子
  • 七夕の行事では、各地で餅や団子を供して祝う地域も多いようです。
  • 一関地方では、昔から慶弔のもてなしや年中行事のごちそうなど、あらゆる場面で「餅」を食べる風習が根付いています。正月はもちろん、桃の節句やお彼岸、七夕などには、必ず餅料理が登場します。
土用とウナギ
  • 土用とは、春・夏・秋・冬、年4回ありますが、一般的には夏の土用を指します。土用の丑の日にウナギを食べるという習慣のはじまりには、いくつかの説がありますが、江戸時代に平賀源内(江戸時代中期の博物学者・戯作者)が土用の丑の日にウナギを食べると夏ばて防止に効果があるということで、推奨したのは有名です。ウナギはたんぱく質が豊富で、他にもビタミンAをはじめ、D、E、カルシウムなどがバランスよく含まれている魚です。淡泊な食事になりがちな夏にスタミナをつけ、夏ばて解消を狙った食習慣が、今でも受け継がれているようです。
土用とシジミ汁
「土用しじみ夏やせに効く」とか「土用しじみは腹薬」などといわれており、昔から庶民の夏の滋養の食として知られています。

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月見と月見団子
  • 旧暦8月15日の中秋の名月、これを鑑賞する行事が十五夜です。新暦の現代では毎年、日が変わります。日本には平安時代に中国から伝わり、秋の収穫祭と相まって農作物を月に供えて名月を楽しむ行事として定着したようです。
  • 現在は、十五夜にはススキと飾り団子を供える地域が多いようですが、元々は豊穣のシンボルである満月に、実りに感謝してサトイモや豆などを供えていました。このことから、十五夜は別名「芋名月」とも言われます。
  • 注目の米粉でお月見団子を作ってみてはいかが?

    米粉をご存知ですか?
    米粉はその名のとおり、お米を粉末にした粉で、昔からせんべいや和菓子などで使われてきましたが、最近では米粉を使ったパンやケーキ、めん類なども注目されています。

秋の彼岸とおはぎ
秋分は収穫の時期にあたり、収穫に感謝してお供え物をします。お供え物の中には「おはぎ」があり、その名前の由来は彼岸の時季に咲く萩からついたとする説があります。

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冬至と運盛り食材
冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼び込めるといわれています。カボチャ(南瓜<ナンキン>)、ニンジン、ダイコン、レンコン、ギンナン、キンカン、うどんなどを運盛りといって、縁起を担いで食べていました。
また、「ん」には、一陽来復(悪いことが続いたあと、物事がよい方に向かうこと)の願いが込められています。
冬至とカボチャ
昔から、1年で一番昼の短い冬至の日に、かぼちゃを食べて、柚子をいれた風呂に入るとかぜをひかないといわれています。栄養のあるかぼちゃを食べて、寒さが増す冬に備えようという昔の人の知恵です。
大晦日と年取り魚
昔、大晦日は「お年取り」とよばれ、この日に食べる魚を「年取り魚」と言いました。
東日本ではサケ、西日本ではブリ、西南日本ではイワシを食べる例が多くみられます。

参考文献:小学館 食材図典V 地産食材篇

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